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大和心

第48回 三種の神器-5

著者:小山一夫 / 公開日:2022-04-02

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

改元は天皇陛下の譲位に起因するわけですが、一世一元の制(お一人の天皇に対してひとつの元号)が定着したのは明治以降。中国での元号は、前漢から清朝まで約2000年近く使われていましたが、現在は日本だけになっています。

この譲位にかかわる様々な行事や宮中祭祀が行われましたが、中でも神器を引き継ぐ剣璽等承継の儀は、天皇の即位に不可欠なものとして古来より重要な意味を持っています。

三種の神器の一つ八咫鏡は最も神聖視されている神器ですが、伊勢神宮内宮の御神体と、その御神体を模して作ったという宮中賢所にある形代(かたしろ)の2つがあります。

内宮のご神体については、公式に実物を見た人の記録がないので、大きさや形状については不明。ただ明治初期に明治天皇が天覧されたという話は伝わっています。

この内宮の八咫鏡は天照大御神の岩戸隠れの際に作られたもの。天照大御神がお隠れになっていた岩戸を微かに開けた時に、この鏡で天照大御神自身を映し、一瞬驚いた刹那に外に連れ出したとされています。そして、それまで暗闇に包まれていた高天原と葦原中国が再び明るさを取り戻した、という神話になっています。

これはもちろん事実ではなく、弱まった太陽の働きが復活するという太陽系の歴史の一場面を説話的に著したもの。

その後、記紀では、天孫降臨の際に天照大御神から邇邇芸命に授けられ、この神鏡を天照大御神ご自身だと思って祀るようにとの神勅(神から与えられた使命)が下されました。

これは、宝鏡奉斎(ほうきょうほうさい)の神勅といい、天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅や斎庭(ゆにわ)の稲穂の神勅とならんで三大神勅の一つとされ、邇邇芸命の曾孫にあたる神武天皇から現代に至る万世一系の天皇の地位・尊厳の根拠となっています。

宮中賢所の八咫の鏡は、源平の戦いの最中、壇ノ浦の戦いの際に安徳天皇とともに海中に沈み、それを源義経が八尺瓊勾玉とともに回収したものが再び賢所に祀られました。この賢所は宮中三殿のひとつで、他に皇霊殿と神殿があります。