中国という語は、元々「詩経」で「地理的な中心部」という意味で用いられたのが初出ですが、日本もかつて「葦原中国」(単に「中国」ともいう)と自称していたことがあります。
しかし同じ漢字を使いながら、その意味は大きく異なります。
中国が、当初、地理的に世界の中心という解釈をしていたのに対し、日本では高天原と黄泉の国(根の国底の国)の間にある世界、つまり 顕界としてのこの世界(特に日本のこと)を指していました。
これは現実の世界という平面(地理)的な意味での中心という解釈ではなく、 霊的な意味で天地(あめつち)の間にある国という位置付けだったのです。
日本書紀には、豊葦原千五百秋(ちいほあき)瑞穂國 大祓祝詞にも、豊葦原の瑞穂の国、と書かれていますが これは文字の上からは 豊かな葦原と瑞々しく美しい稲穂が実る国、という意味です。
また辞書によれば、豊葦原の瑞穂の国とは 「神意によって稲が豊かに実り、栄える国の意、日本国の美称」 とあります。