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大和心

第219回 明治天皇ー2

著者:小山一夫 / 公開日:2023-03-08

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

『「軍の大元帥であれば、連合艦隊がロシアのバルチック艦隊を撃破したとか、二百三高地を落としたなどの勝利報告を聞いて「よくやった。万歳!」となるのが当然の反応だと思います。ところが、明治天皇はどんなに華々しい戦果が伝えられても、表情―つ変えなかったといいます。

華々しい戦果の裏には、おびただしい数の死傷者が出ていることをご存じだからです。わがほうの兵隊も死んでいるだろうし、敵のロシアや清の軍人も大勢亡くなっている。戦場の悲惨な現実を知っているので、とても喜ぶ気にはなれなかったのでしょう。天皇にとっては、勝敗の結果よりも、戦争状態にあること自体が、すでに好ましからざる事態なのです。』

(「日本人の原点がわかる国体の授業」竹田恒泰著)

竹田氏が書かれているように、明治天皇は当初から平和を望まれていました。

明治22年に制定された大日本帝国憲法では、実態として行政権は内閣、立法権は議会、軍事は陸海軍が持っており、戦後の象徴天皇制に近いものだったといえます。結局、残念なことに、天皇は開戦を止めることができませんでした。そして天皇は平和への願いを込めて和歌を詠まれました。

「よもの海 みなはらからと思ふ世に など波風のたちさわぐらむ」

ルーズベルト大統領(当時)はこの和歌に感激してポーツマス会議の開催を勧誘した、という逸話もあります。