明治32年御製
九重の まがきのうちに さく菊も
風のまにまに 世にかをるらむ
明治神宮の「365日の大御心」では、次のような口語訳になります。
「宮中の御垣内に、かぐわしく咲き競う菊も、風の吹くまにまに、さらに広く世に、よい香りを漂わせてゆくことであろう」
たしかにその通りですが、ここでは少し違った解釈を。
「九重(ここのえ)」とは宮中の意味。「菊」は天皇家の紋章です。
「風のまにまに」は惟神(神のまにまに)でしょう。
つまり「宮中に華開く天皇の大御心が、神のまにまに世にかぐわしく拡がってゆくことだろう」
という意味ではないかと思います。この和歌が御製でなければ、自然の美しさを詠っている、でいいと思いますが、御製ですので。
明治32年は日清戦争(27年)が終わり、下関会議(28年)を経て、ひとときの平和を感じていた時期でした。ロシアの脅威は相変わらずでしたが。
「君が代は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで」
平和を愛する明治天皇は、明治26年に事実上の国歌となった君が代に思いを寄せられていたのかもしれません。
明治天皇の御治世|明治神宮明治天皇の御治世|渋谷区代々木鎮座。大正9年11月1日創建。明治天皇、昭憲皇太后を祀る。他に神宮外苑、明治記念館のご紹介等。

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