明治37年の御製です。
あしはらの 國とまさむと おもふにも
青人草ぞ たからなりける

「わが国を富まそうと思うにつけても、国民こそが尊い宝なのです。」
五箇条の御誓文に、次のように書かれています。
「我が国未曾有の変革を為んとし、朕、躬を以て衆に先んじ天地神明に誓い、大にこの国是を定め、万民保全の道を立んとす。衆またこの旨趣に基き協心努力せよ。」
天皇は皆で努力し幸せになることを神々にウケヒされました。
その実現のためには協心つまり、心を一つにして共に進むことが求められます。
国民は天皇の大御心に感じ入り、全力で学び、汗を流し、国の為に尽くしました。
その甲斐あって、ようやく国力も高まってきたわけです。
この御製は日露戦争の年に詠まれたものですが、大国ロシアとの戦争を天皇は望んでいませんでした。何故なら勝っても負けても、多くの人達が犠牲になるからです。
天皇は、新たな国作りが始まり、ようやく軌道に乗りつつあるこの時期に、国の宝(国民)を失いたくなかったのです。幸せになるためには、国の安全はもちろん大前提です。不本意とはいえ、戦わざるを得ないのであれば、できるだけ被害を最小にしたい、それは誰しも思う事です。
ですが天皇は「最小」でも納得できなかったのでしょう。