『明治天皇の死後間もなく出たこれら外国の新聞には論評に続いて、大喪の記事が登場した。「ラ・ルヴュ」紙 の特派員(G・ドゥ・バンズモン)の記事は、天皇の死を知った日本国民の哀しみを伝える記述から始まっている。
「睦仁は日本の名高い天皇の一人であったというだけでなく、現代世界の偉大な君主の一人だった。天皇の体調がすぐれないという第一報に接して、日本国民が胸を締めつけられるような心配に襲われたことは人々の記憶に 新しいところである。
何日もの間、焼けるような猛暑をものともせずに、泣きぬれた群衆が宮城の窓の下にひきもきらず、跪座して大地に額ずき、声を揃えて神々に祈った。危篤の部屋を照らす暗灯が天皇が臨終の苦悶に入ったことを告げた時、群衆の悲痛慟哭の声は想像を絶するものがあった」
この記事の後半は主として明治天皇の詠んだ御製に捧げられていて、一つの予言で終わっている。
「これによって、睦仁の名は不滅である。時代の霧を貫いて、その名声は東洋の天空にある太陽の如く光り輝くだろう。歌人天皇の思想は青銅よりも長く生き永らえ、その御製は活力を与える水の如く、天皇が深く愛した日 本の子孫が後々まで汲むべき源泉となることだろう」』(「明治天皇」下巻・ドナルドキーン)
ドナルド・キーン先生の御本を読んでいると思わず涙が出てきます。
この記事はその時の国民の姿をよく表していますが、その情景が眼に浮かぶようです。
世界各国で大きく取り上げられたこのニュースは、多くの哀しみを誘うものでした。
明治天皇の大喪儀は、同年(大正元年)9月13日に青山練兵場(現在の明治神宮外苑)で行われました。世界各国から多くの特派使節を迎えての厳粛な大喪儀の様子は、「明治天皇」下巻(ドナルドキーン著)をお読みになるといいでしょう。
ドナルド・キーン - Wikipedia

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