明治37年の御製です。
おもひ入る こころひとつに よりてこそ
さかしき道も わけつくしけれ
明治神宮の「365日の大御心」では、次のような口語訳になります。
「成し遂げようと思いつめる心ひとつの力によってこそ、険しい道も踏みわけつくして、目標へたどり着くことができるのである」

この時期はまだ日露戦争の激戦が続いていました。
37年末に旅順が開城されますが、日本海海戦は38年の5月なのでまだ始まっていません。
37年2月に日本がロシアに対して最後通牒を発令してから、同月に仁川上陸、旅順港外のロシア艦隊急襲、仁川沖海戦を経て、2/10に両国が宣戦布告。その後も各地で戦闘が続き、8月に第一回旅順総攻撃に至ります。映画「203高地」に悲惨ともいえる激戦が描かれていますが、5か月近くかかってようやく攻略できました。
まさに「さかしき道(険しい道)」の連続だったのです。
天皇は常に信念を持ち続けることで、ひとつひとつの難所を越えてゆかれました。
感情を表に出されない方でしたが、喜びと哀しみと不安で、日々心穏やかではなかったことでしょう。