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大和心

第445回 本田霊学の継承-15(2/3)

著者:小山一夫 / 公開日:2024-07-18

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

上記は横山氏が平成6年に著した「蒼海窓問答現代語訳」からの引用だが、これについていくつか異論がある。

まず副島翁が本田翁に師事し霊学の修行をしていたのは、西郷隆盛翁を始め政府高官等にも知る人達が少なからずいた。故に「世間は誰れも知らない」というのは事実ではない。

次に、西南の役の1年程前に西郷翁に送った書簡は、翁の手元に届いていなかった。返信がないことで案じた副島翁は、清国へ旅立つ前にあらためて書生を派遣し、自らの行動について伝語している。

横山氏の認識では「西郷はついに決起してしまった。これに驚き、副島翁は急ぎ神懸による神界の命に従って、その責を問われぬ為に中国へ一時難を逃れたと言われている。」というが果たして誰がそう言っているのか。

歴史的な事実としては、明治9年(1876)9月に横浜を出帆、神戸、長崎を経由して上海にわたっている。つまり10月の神風連の乱(熊本)、秋月の乱(福岡)、萩の乱(山口)の前であり、西南の役はまだ始まっていない。西南の役は翌10年(1877)1月29日からであり、その時点で、副島翁は既に日本ではなく遠い中国の地にいた。故に、西郷翁の決起に驚いて清国へ逃避したかのような話は事実ではない。副島翁の名誉のためにも否定する。