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大和心

第507回 本田霊学の継承-35(2/2)

著者:小山一夫 / 公開日:2024-08-20

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

この説に感激して、以来私は専心霊学の研究に全精神を打ち込んできた。そして先生の御許可を願ひ稲荷講社を組織したのであったが!

翁の温顔は私の眼前に彷彿とすれど最早その謦咳に接する由もなく、追懐は胸底に往来すれども偉風は永へに仰ぐ事も出来得ない。

先生は資性叡悟寛容温雅、卓越した言論識見、洵に国家教学に貢献されたるところ甚大であつた。現時局は、国内事情対外情勢共に末曽有の多難なる秋に恩師の如き偉人が白玉樓中の人となったことは惜しみても余りある事である。

先生は鋭意専心幾多の子弟を誘掖啓発に力を盡し、実践躬行以て子弟の徳性を涵養せられたのであった。その高潔な人格と学識に教導薫陶せられた幾百の門下は、毅然として社会の各方面に活躍して斯道に親しみ、先生の期待に添ふも蓋し遠き事ではないと思ふ。譬へ恩師の骸は空しく一片の煙と化したりといえども、烈々たる憂国の精神理想は天地と共に永遠に滅却する事はないであらう。庶幾くは恩師長沢翁の御霊よ!、吾等門生を遠き神界より導き給へ。』