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大和心

第520回 本田霊学の継承-42

著者:小山一夫 / 公開日:2024-09-04

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

「本田親徳研究」(鈴木重道氏)を参考に本田霊学の継承について御紹介したいと思う。解説については自説であり、本田霊学としての公式見解ではない。

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友清歓真「選集第一巻」によれば、

『西鄕南洲も本田翁を能く知つて居た。或る時會談の末歸神の話となつたが、南洲は「歸神も戰塲で出來ない樣では駄目ぢやが戰塲でも出來るぢやろかい」と訊いた。本田翁は戰塲でも何處でも無論出來ると頑張つて結局そんなら實驗をと云ふ段取りとなつて其塲で直ちに兵卒二名を召し出し、二名のものを庭前の岩の上に立たせて本田翁が審神者となつて之れに對した。

靈をかけること實に一時間半にして或る高い神が憑られて南洲翁へ或る重大なる啓示を賜はつた。これで南洲翁は全然敬服して了つたのである。一寸此處で言つて置くが、神主(靈のかゞる臺となる人)の修行なんぞ一度もやつた事の無い兵卒を行きなり二人呼び出して突きつけた南洲も隨分ひどい人であるが、之れを引き受けた本田翁も恐ろしい人である。

普通から云へば全く研究も修行もしたことの無い人には審神者の方が立派な腕のある人でも始めは低いものゞ憑つて來るのが先づ規則の樣になつてるので(一概にはいへぬけれど)あるが、本田翁の如きは其點に於て半神的の英傑で、大なる活手腕を有せられたからである。又た右樣の場合は特別の決心もあつたで有らうと思ふ。』

この帰神の実験めいた話だが、とても信じがたい。

まず西郷の言い分に張り合うようにして帰神が可能かどうかなどと本田翁が実験するなど考えられない。帰神は皇法をベースとしている。神の降臨を願うには然るべき理由が必要だ。しかも一度も幽の祓いを受けたことのないような兵士に「高い神」がお懸かりになることはないだろう。いくら「神霊を人に憑依せしむる事の自在なる」翁にしたとて、これは信じ難い話だ。