「本田親徳研究」(鈴木重道氏)を参考に本田霊学の継承について御紹介したいと思う。解説については自説であり、本田霊学としての公式見解ではない。

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『(三)著書、及門人
長沢雄楯は神術に秀でその方面に於て本田霊学の正統と認められていますが、又非常に博覧強記であった。併しながら著述をのこすことをせず後進の育成には講義の外法術の指導を主としたので、僅かに門人の武栄太夫の編んだ「神懇百首」のみが残さるる筈であった。然るに計らずも大本教事件が起って霊学に関係する問題につき、大審院より鑑定書作成の依嘱があって、之がためその蘊蓄を傾けて取りかかり、調査及草案を成し更に訂正清書を合すれば百五十日を費して、昭和二年三月十日大審院に捧呈したのでありました。之は実に大部なものであるが現在最高裁判所に所蔵されていると思われます。残念乍らその草稿は残されて居ないのであるが、その一少部分を記したのが先に註記した「惟神」であります。更に今一書は「大本教事件ニ対スル意見」という書であります。之は大本教事件の第二審に先立って弁護人側の三弁護人が清水市に訪ね来って、三日間に亘り講話を承った時の第一、二日 分の速記録であって、それは昭和十五年九月十五・六日でありました。この記録は八十三歳 の時でありますから、逝去の十月十日を溯る僅か 二十四日前のことであります。従ってこの書は実に最后の遺著とも申すべきでありますが、実に理路整然としてその博学多識には驚嘆せられる百三十頁に亘る著述であります。
以上の三書が遣された著述でありますが、順次之について記し度いと思います。』(『本田親徳研究』)