「本田親徳研究」(鈴木重道氏)を参考に本田霊学の継承について御紹介したいと思う。解説については自説であり、本田霊学としての公式見解ではない。

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もう一つ大事なことは、佐藤先生が「信仰は不要です」と仰っているように、信仰を求めないこと、そして布教を求めないことだ。団体としての礼拝施設を必要としないので、布教に精を出して、お金を集める必要もない。さらに佐藤先生が「霊学で生活の糧を得ないように、他に正業を持ちなさい」と仰っていることからも、宗教団体化を否定する姿勢が明白だといえる。
先に、「立ち位置」の話をしたが、本田翁と佐藤先生は、神社の神職ではない。佐藤先生は霊学ではなく、茶道、華道、書道の指導で生計を立てておられた。あれほどの霊的な素質があれば、いつでも教祖になれたはずだが、御本人は全く考えていなかった。顕神本会を設立したのは昭和11年のことだが、これはあくまで長沢翁の監督下であり独立したわけではない。
これは推測だが、昭和11年と言えば第二次大本事件の頃である。恐らくは官憲の誤解を招かないように、長沢翁認可の合法的な講社として、立場を明確にしたかったのかもしれない。晩年佐藤先生は時折具体的な名前を挙げながら、「旗を振りたがる人が多い」と残念がられていた。それから考えても御自身には、全く旗を振る気はなかったことがわかる。