㋬所謂憑霊現象持続発展ノ極本心神卜融合混一シテ通常ノ精神状態ヲ成スコトアリヤ。
㋣霊魂(又ハ神霊)二正邪善悪ノ種別アリヤ。若シアリトセバ正善ノ霊(又ハ神霊)卜邪悪ノ霊魂(又ハ神霊)トガ同一人二対シ同時又ハ別時二各憑霊現象ヲ顕出シ若クハ一方ガ他方ヲ排斥シテ単独ノ憑霊現象ヲ顕出スルコトアリヤ。
㋠被告人ハ憑霊現象ノ発作スル場合ニ於テ一種ノ凝塊ガ臍下丹田ヨリ咽喉へ昂上スル如ク感ジ本意ニ反スル言動ヲ為サシムルコトアリヤ、若シアリトスレパ右ハ如何ナル生理上又ハ精神上ノ作用ニ因ルモノナリヤ。
㋷本件犯罪事実ノ内容タル雑誌ノ記事ヲ作成シ且掲載セルハ被告人ノ憑霊的動作トシテ是認シ得ベキヤ。鑑定又ハ必要ニ応ジ被告人ヲ検診シ一件記録及証拠物ヲ閲覧シ得ベシ。
本書はタイプ刷六十七頁の冊子であるが、一頁は27字詰13行であるから、本書の組方(一頁45字17行)に当つれば0.41弱であり27頁ほどのものである。従って著者が云う如く大審院に捧呈した鑑定書に比すれば僅かに一少部分に過ぎないものであるが、その分量の概ねの配分が㋑24頁、㋺24頁、㋩4行、㋥5頁、㋭1頁、㋬11行、㋣3頁、㋠1頁、㋷3頁であって、㋑と㋺が重点を為していることが解る。』(『本田親徳研究』)