というを引用し、又欧米の神霊学については、十九世紀の半ばにアメリカに起った交霊術に 端を発し、碩学者の研究相つぎ遂によく心霊哲学を成し、世界学界の新権威たるに至ったこと、その降霊術及び或種の宗教的信仰に対しては、科学的研究がまだ充分でないので之を研究し立証しようという仏国のカミイニ、フラマリヲンの言を引いて、我国の霊学が科学的考察に於て彼に及ばぬものあるを是認したこと、英国のデゼルチスの「心霊哲学」は、現今交霊術の提供する幾多の事実が最も進歩した科学の結論と一致したことを示し、「特ニ形ガ今日ノ物質観ヤ、エーテル観ト符節ヲ合スル者ナルコトヲ明ニシタ。」と云うアルファレッド・アール・ワルレスの言に注目した。 ワルレスはデゼルチスの心霊哲学に対して、
本書ノ著者ハ先ヅ此等ノ事実ヤ結論ヲ起点トシテ甚ダ明快ニ一種ノ宇宙観ヲ発展シ来リ、又形体及魂及霊ノ三一的人生観ヲ開拓シ来タ。而シテ主張スラク、吾人ハ斯ノ如クニシテ向 上スレバ遂ニ自然法教ニ進ミ達スルモノデアルト。此ノ自然法トイフ宗教ハ十分ニ会得セラルレパ箇人ニ取ッテモ社会ニ取ッテモ倶ニ行動ノ規矩トナリ、往々政治上及社会上ニ於ケル最大問題ノ解ニ資スルデアロー。
という評言を掲げている。(『本田親徳研究』)