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大和心

第697回 本田霊学の継承-130(2/2)

著者:小山一夫 / 公開日:2025-01-07

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

神とは、まさに宇宙そのものであり、大自然の法則に他ならない。聖書の神のような造物主ではなく、造化の神なのだ。仏教伝来により、神道は政治的な意図から大乗仏教との習合を余儀なくされた。それは仏教の偶像崇拝思想を背景として、神を擬人化することに繋がったといえよう。その後キリスト教などの影響もあり、ついには新井白石のような「神とは人也。我國の俗凡其尊ぶ所の人を稱して加美といふ。」という誤った理解が広まっていった。

それに対して本田翁は、正面から反論している。それは古事記神理解の冒頭から、当時の最新の天文学や物理学等の知見を併記しながら古事記の解説をしていることからも明らかだ。

この古事記神理解が書かれたのは、明治18年(1885年)のことだが、1846年に既に海王星発見、1851年に地球回転の証明 、1859年に種の起源(ダーウィン)、1861年に電磁場の基礎方程式(マックスウェル)、1866年に恒星スペクトルの分類、1869年に元素の周期表などと、科学誌に残る業績が並んでいる。

明治維新により、改元されたのが1868年。西洋の最新科学・技術等が急速に流れ込んできた時代に、如何に神道を理解してゆくか、それは本田翁にとっても大きな課題であったはずだ。信仰に基づく宗教の世界へ進むのも一つの道だったであろう。しかし本田翁は、宗教の世界へ駆け込むことはなかった。それでは本来の(純粋な)神道の復権はできないと考えたのだろう。