戦後の本田霊学の継承に関する考察は、まず佐藤卿彦先生の紹介、そして佐藤先生の弟子達について、特に大久保藤男翁、横山信行氏、渡辺勝義氏を中心に、皇法の伝承、鎮魂法、帰神術をテーマに考察する。その後、佐藤先生と鈴木重道氏の著書等を参考として、佐藤先生による公式・正式幽斎の偉業を振り返りたい。

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筆者の手元に、顕神本会の靈術入門誓約書というものがある。
これは長沢翁の了承を得て、当時佐藤先生が使用していたものである。
『帰神ト鎮魂トヲ始メ賜ヒシ天宇受賣大神ヲ始メ奉リ天神地祇八百萬ノ大神二至誠ヲ以テ誓約シ奉り神傅ノ靈術タル歸神ト鎮魂ノニ法ノ教授ヲ受ケマスニ付キ修身左ノ事項ヲ確守致シマス
當講社規約第拾六條因リ茲ニ是ノ顯神會規程ヲ認可ス
昭和十一年四月五日
稲荷講社總本部』
『第一項
力ヲ顕神本會ノ為ニ盡シ天宇受賣大神ノ恩頼ニ報ヒ奉ルの義務ヲ終生忘レマセン且ツ其ノ洪徳ヲ顕彰シ顕神會ノ隆昌ヲ扶翼致シマスコトヲ心掛ケマス
第二項
他人ニ対シ濫リニ帰神ノ靈術ヲ相傳へマセン且ツ天神地祇ノ尊嚴ヲ汚瀆スルノ所為ノ無キヤウ深くん注意致シマス
第三項
至誠ヲ本トシ言行ヲ正クシイヤシクモ靈術ヲ應用シテ人道ニ背戻シ家庶ヲ誑スル等ノ所為ヲ致シマセン右ノ條項ハ修身之ヲ確守シ決シテ違背致シマセン因テ謹ンデ神祇ニ誓約シ奉リマス』
当初、顕神本会は門弟にこのような誓約書を書かせていたようだ。
この書類を頂いた経緯だが、記憶を辿ると、佐藤先生が「以前、このような誓約書を書いて頂いた上で、審神者の伝授をした方がいます」と仰って、筆者の知る方の名前を挙げられた。その方以降、この書類を提出した人はいないという。その方の評価に繋がるので御名前は控えるが、佐藤先生は審神者の法の半分しか伝授していないとのこと。理由を聞いていないので、筆者には何故かわからないが。