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大和心

第759回 本田霊学の継承 戦後編-23

著者:小山一夫 / 公開日:2025-02-25

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

戦後の本田霊学の継承に関する考察は、まず佐藤卿彦先生の紹介、そして佐藤先生の弟子達について、特に大久保藤男翁、横山信行氏、渡辺勝義氏を中心に、皇法の伝承、鎮魂法、帰神術をテーマに考察する。その後、佐藤先生と鈴木重道氏の著書等を参考として、佐藤先生による公式・正式幽斎の偉業を振り返りたい。

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『やがて審神者と神主が座を立って、黒木の案の前の座につきます。足下を遠くほのかに照した灯も消されて、太古のまゝの静かさが身に迫ります。それは実に永い永い時の様にも、又さ程でもない様にも感ぜられました。神々の依り代、現身のまゝ神籠となる神主が、神人の印を結んで深い深い鎮魂に入り、やがて霊肉分離の境に入るのでしよう。』(「一本の道」)

神人の印とは帰神印。「深い深い鎮魂に入り」と言うのは、鎮魂を分魂と解釈してなら正しい。神主は座に着き、一揖二拝後、自らの霊魂を天御中主大神の御元へ至ると祈念し、霊肉分離する。その後審神者が霊を引き、転霊を繰り返す。

『かすかに祭服のみじろぐ音がして拍手がきこえ、静かに審神者の吹く岩笛の音がいたしました。何とも云えない清らかな音色が永く永く三度にて止み、時置いて又吹きつづけられます。カクツカクツと神主の息の音がします。それは次第に強まり、又静かになります。 審神者の岩笛が三段、四段と吹かれますとき、斎場は静かな清風が吹き廻るのが感ぜられました。

突然迫った呼吸の音が止んだと思う瞬間、神主が体を切って、坐りながら飛躍する音がいたしました。一同ハッと平伏しました。』(「一本の道」)

帰神術で神主に神気が蓄積されてゆくと、御懸かりの神の働きで正座をした神主の体が上に飛びあがる。これを本田霊学で「体を切る」という。審神者が転霊する場合、審神者が神界からの神気を送るが、神主の中で神気が充満してゆくと徐々に凝魂となる。つまり神気が凝縮してひとつの光の塊になる。それを審神者は霊眼で観て、体を切るタイミングが早いとか遅いとか判断するわけだ。