戦後の本田霊学の継承に関する考察は、まず佐藤卿彦先生の紹介、そして佐藤先生の弟子達について、特に大久保藤男翁、横山信行氏、渡辺勝義氏を中心に、皇法の伝承、鎮魂法、帰神術をテーマに考察する。その後、佐藤先生と鈴木重道氏の著書等を参考として、佐藤先生による公式・正式幽斎の偉業を振り返りたい。

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渡辺氏はその後、国学院に通い神職の資格を取得する。実際、彼は大変な勉強家であり、その真剣に取り組む学問的な姿勢・熱意には、筆者も頭が下がる思いだった。
彼のそういう面を評価していたのが大久保翁だった。恐らく大久保翁と頻繁に手紙をやり取りして指導を受けていたのは、筆者と渡辺氏くらいだと思う。
また佐藤先生が帰幽されてから、渡辺氏は大久保翁を頼り、何度か御自宅まで稽古にゆかれれたという。筆者は電車で20分くらいだったので仕事の合間でも通えたが、渡辺氏は遠方からなので楽ではなかっただろう。
大久保翁の渡辺氏に対する評価は概ね佐藤先生と同じだったので、大久保翁がお亡くなりになられた時点で、渡辺氏は誰からも審神者の伝授を受けていないことを筆者は確認している。従って彼が晩年になって審神者を名乗っていたのは、自称ということになろう。
残念ながら生前の彼に尋ねる機会はなかったが、まさか「夢の中で伝授を受けた」とは言わないと思う。渡辺氏が審神者でないことは彼の著書に多々間違いがある為読めば直ぐにわかるが、本人も伝授を受けたとは書いていない。