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大和心

第811回 本田親徳翁 産土神徳講義-3(1/2)

著者:小山一夫 / 公開日:2025-04-12

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

本田親徳翁の「産土神徳講義」について考察したいと思います。

(現代語訳と本文中の注は西原壮聡氏、「考察」部分は筆者)

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産土神徳講義(上)

(注)本田親徳(ほんだちかあつ)による産土神(うぶすながみ)の働きについての解説講義録。講義の年代、場所は不明。北海道明治神社宮司・鈴木重道氏によれば、産土百首が完成した明治18(1885)年頃、静岡県三島大社において地元の氏子に対しておこなわれた講義録ではないか、とのことである。

<本文>

さて、その各町、各村、いやしくも人が住んでいる諸々の場所に、産土神社(うぶすなじんじゃ)がない所はない。これ[=産土神]は、人が過去・現在・未来にわたって保護を受け、千万世代に至って[もなお]、その子孫が恩顧を受ける神霊であるので、必ずこれ[=産土神]を尊崇しなければならない。霊魂[の解明という視点に立つと]、そもそも凡人[においても]容易に知りがたい事柄であるが故に、今は[この話を主題に]置いて、論じることはしない。目の前にいる老若男女[※この場にいる聴衆たちを指しているものと思われる]が日々目に触れる物事を題材にして、このこと[=産土神のこと]について説明をしてみると、その[=人々の]遠祖の代から、その土を踏み、その水を飲み、その地の五穀[=米・麦・粟(あわ)・黍(きび)・豆]を食べ、その地上に家を建て住まい、その竹木を用い、その金属や岩石、その宝石、その織物、その言語、その里に吹く風、その気候、その風景、その道具、その馬草、その魚や鳥、その海藻や野菜、その大気、その雨露うんぬん[など]、[人々が]朝に夕に[生きる上で]元手として活用する物品は、ことごとく産土神がお授けになったものでないものはない。