神道と日本の記事一覧

大和心

第1192回 本田霊学の鎮魂法と帰神術について-205

著者:小山一夫 / 公開日:2026-03-19

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

本田親徳翁の「鎮魂法と帰神術」について考察したいと思います。

************************

『(13) 長沢翁の審神者される時の態度は実に巍然たるもので、人々をして思はず襟を正させるものが有った。筆者も傍らで拝見して居って、其の厳粛さに自然に頭の下る思いがしたことが屢々であった。又、時には翁の眼(まなこ)が異様な光を発するのを見かける事もあった。憑依中に邪霊の懸った場合など、その霊に詰問される翁の声は、実に荘重そのものの感がした。しかし、霊縛法を行はれる事は滅多に見られなかった。霊縛を行なうと云う事は現界(人間界)の場合に法律によって、罪人を捕縛することと同じ理由があるためである。それは憑依した邪霊が何らかのことで、罪と看倣(みな)すべき行為行動をした時、すなわち、憑霊が懸っている処の本人の身体とかその生命に不安を及ぼすような場合か、又は、本人並びに、その周囲の家族なり関係者等が、此の為に非常に迷惑したり、苦しむ様な場合には断じて霊縛すべきものである。そして、其の霊を取除き苦しみを救うのが審神者としての務めでもある。霊縛をするにしても、その邪霊の行為等によって一応は詰責する事は勿論であるが、説諭してもなお改めない場合に於いては、断乎として其の法を行うのである。此の法は元来その人に憑いている(懸っている)霊を縛る事であって、その人の肉身を縛る事ではない。併し、此の法を行うと,憑依者自体は苦痛な表情や顔色を示すが、肉体的には全々苦みは伴わないものである。妖魅界の霊には相当な霊力を備えているものもある。強力な邪霊となると当方の霊縛を跳返して、逆に当方を縛ろうとするようなものが有る。時によると、此の様な場面に遭遇する事もあるが、この様な場合は、即刻,正神界に霊縛方を御願い申上げ神界より御縛りして戴くのである。なお甚だしい邪悪な行為行動を示す霊は、神界より其の霊を扶消(抹殺)してしまはれる事もある。是等は人間界の死刑と同様な事柄とも思はれる。』(「顕神本田霊学法典」)