古称体曰命(ミコト)、称霊曰神。命也者体異(ミコト)体別(ミコト)也。神也者幽体(カクリミ)、隠身(カクリミ)之義也。後学鹵莽不達古義、命神混用幽顕同称、可謂乱。
訓
古え体なるを称して命と曰ひ、霊なるを称して神と曰ふ。命なるは体異、体別なり。
神なるは幽体(カミ)・隠身(カミ)の義なり。後学鹵莽(ロモウ)にして古義に達せず、命と神とを混用し幽顕同称す、乱れたりと謂ふべし。
解説
此の項は「命」と「神」とは別のものであることを教えたものである。
「命」とは現界に於て体あり、死んで神去る魂を体を異にした「命」と神界に到りたる時の尊称である。神とは幽体にして隠身の義であり、造化の神徳を現わしている「天御中主神(中心力)を始めとした古典に見ゆる処の八百万の神々の事を称えるので,人が神となる難かしさは、真道問対(181頁及び206頁)にも表わしてある。
◎現人神と成るの説有るは、如何。
△幽体は現体に変ずべきも、現体は幽体に変ずべからず。
◎人魂神と為るに、自から高下勝劣あるか。
△善徳を上と為し、三徳を中と為し、二徳を下と為し、一徳最も下る。一善の記すべき無き者は、草葬(草むら・広大なる姿)の間に在り。
此の様に人魂は神(隠身)とはならないが鎮魂力の向上に依って、神伝秘書の「正神界に百八十一階級あり、妖魅界又之に同じ」とある、正神に感合いたすよう研修に心掛けるべきであろう。(「顕神本田霊学法典」佐藤卿彦述)