2022-02-19 著者:小山一夫
原文保存・医学的校閲前/画像は元サイトから読み込みます。
中国における「気」の考え方は次の通りです。
まず気の鍛錬方法について、道家では次の4段階を設定しています。
①養気(ようき)…体内の気を充実させて、高める
②煉気(れんき)…体内で気を煉り上げることで、さらに強化する
③行気(ぎょうき)…体内で気を動かす練習を積むことによって、気の力をより強くする
④布気(ふき)…体内の気を体外で自在に動かす
練気は、主に体内の火勢を使うので「煉気」が正しい言い方ですが、字面的には練の方がイメージしやすいと思いました。ただ今後は正確な漢字を使うようにします。
よく聞く外気効は、布気の応用です。
そこでやっと本題ですが、気について説明したいと思います。
「気」と言っても、下記の11種類の気があります。もっと細かな分類もありますが、とりあえずこの程度を押さえておかないと気は語れません。
なぜなら、
下記のそれぞれの「気」に対して、取り込み方や養気、煉気、行気、布気等の方法が異なるわけですから。
①大気…宇宙の空気。胸中に呼吸する気
②真気(正気) …「真気は天よりこれを受け、穀気と併合して身体を満たすものである」霊枢・刺節真邪篇。先天の気(先天的に備わった原気)と後天の気の結合したもの。生命活動の動力。人体の各種機能活動と抗病能力に関係
③原気(元気) …元陰の気と元陽の気を包括するもの。先天の精が変化して生じたもので、後天的に摂取される栄養によって絶え間なく育まれる。原気は腎から発し、臍下丹田に蔵され、三焦の通路をかりて全身に行き渡り、全ての組織器官の活動を推進。人体の生成化育の動力の源泉。
④宗気…飲食物、つまり水穀の気が化成した營衛の気と、吸入した大気が結合して、胸中に蓄積された気。胸中は、宗気の集積されるところであり、身体全体の気の運動、輸送、配布の出発点。上って喉へ出て呼吸を行なうもので、言葉、声、呼吸の強弱に関係。心脈に貫注し、気血を運行するもので、肢体の寒温と活動能力に関係。
⑤營気 …脈管中を運行する精気。水穀より生じ、脾胃を源とし、中焦より出る。柔順な性質で、血液を生ぜしめ、全身に栄養を与える作用がある。營気の運行は、中焦より上って、手の太陰肺経に注ぎ、その後全身の経脈を絶えず循環し、各部へ栄養を補給。血液作用に関係。
⑥衛気 …人体の陽気の一部。水穀より生じ、脾胃を源とし、上焦より出、脈外を行く。剛強な性質で、経脈の制約を受けず、気の運行は迅速で円滑。運行箇所は、内は臓腑、外は肌表の腠理(皮膚・肌肉・筋腱・臓腑等の組織の間隙などの総称)と至らざる所なし。衛気は臓腑を温養し、肌膚を温潤し、腠理を滋養し、汗孔を開閉するなどの機能を有する。肌表を保護し、外邪を防御する作用がある。
⑦穀気 …水穀の気。飲食物の精気。
⑧清気 …水穀の精微の気。胃より肺へ注ぎ、その後臓腑組織に散布する營気のこと。肺に吸入される清らかな大気。治療法のことで、気分の熱を冷ますこと。(古神道でいう清気とは、これとは異なり、清らかな正神の気のこと)
⑨濁気 …飲食物のエキスの濃濁な部分を指す。人体が呼出する濁気と排出する失気(ex放屁)
⑩中気 …中焦部位の消化運輸、昇清、降濁などの生理機能を指す。脾気だけを指す場合がある。
⑪生気 …春の清々とした気。万物の成長に必要な気。古人は季節の気の変化に適応することで健康になると考えた。元気を活発にし増強するという意義。正常な陽気または熱エネルギーは元気を活発にし増強させる。
気について語るなら、その全体像を踏まえた上で、それぞれの関係性を元に語りませんと、本質を見失います。
つづく