一般財団法人 野萩青少年育成財団
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千字文

2022-04-19 著者:小山一夫

原文保存・医学的校閲前/画像は元サイトから読み込みます。

 

250の句になる本書は、梁の武帝が、周興嗣に作らせたものとして知られています。
一句が漢字四字で書かれているため「千字文」と名付けられました。そして千字全てが異なる文字で書かれています。

古来、漢字の初級教材や書道の手本としても用いられてきましたが、その内容はかなり難しいもので、とても子供向けとは思えません。

冒頭は「天地玄黄 宇宙洪荒」で、宇宙論から始まります。


上辺の言葉尻だけを追わずに、その意に想いを馳せれば、本書の持つ深い味わいが伝わってくるでしょう。私が最初に手にしたのは、今から40年ほど前のことですが、千字文は、実に多くの示唆を与えてくれました。

大概の翻訳本には、現代語訳がついていますが、これまで読んだ数種類の中には、頷けるレベルの訳がありませんでした。

 

「老子(道徳経)」もそうですが、やはり自ら研究し、体験を積み重ねながらその真意を思量しなければ、本当のところはわからないのだと思います。

「求古尋論 散慮逍遥」
古に道を求め、論を尋ねる。囚われや拘りを解き、こころまかせ(逍遥)に生きる。

ここでの論は、先人達の智慧を指します。
特定の教えを盲信(固執)するのではなく、幅広く学ぶことで真の自由を得よう、ということでしょう。


「逍遥」とは、荘子の「逍遥遊」に通ずる考え方です。日本の国学で言う「惟神(かむながら)」にも通ずるスタンスです。


ですから、この「逍遥」は単に「のびのびと満足に暮らす」(某書の訳)などという薄っぺらい意味ではありません。荘子の説く悟りの境地そのものなのですから。

 


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