『ジャガイモ用の農薬についても、規制緩和が行われた。
2020年6月、厚労省は、ポストハーベスト農薬として、動物実験で発がん性や神経毒性が指摘されている殺菌剤ジフェノコナゾールを、生鮮ジャガイモの防カビ剤として食品添加物に指定した。あわせてジフェノコナゾールの残留基準値を改定し、これまでの0.2ppmを4ppmと、20倍に緩和している。
日本では収穫後の農薬散布はできない。だが、アメリカからジャガイモを輸送するために、防カビ剤の散布が必要になる。それゆえ、ジフェノコナゾールを食品添加物に指定することで、ジャガイモへの収穫後の農薬散布を可能にした、ということだ。』
『これと同様のことが、過去にも行われたことがある。いわゆる「日米レモン戦争」である。
1970年代、アメリカから輸入していたレモンなどの柑橘かんきつ類から、オルトフェニルフェノールとかチアベンダゾールといった防カビ剤が検出された。
これらは、膀胱ぼうこうがんや腎障害の原因になるとして、日本では禁止されていた。そのため、これが検出されたアメリカ産レモンを海洋投棄し、アメリカに対して使用禁止を求めたのだ。
だがアメリカはこれに激怒し、日本からの自動車輸入を制限すると脅した。
日本政府は慌あわててレモンへの防カビ剤は食品添加物であるとして、輸入を認めることにしたのである。
「農薬として使用が禁止されている薬物が、収穫後に使用すれば食品添加物であるため使用できる」というのは、あまりにウルトラCであり、苦しい言い訳に過ぎない。
ジャガイモへの防カビ剤を食品添加物に指定したのは、これと同じことに過ぎない。』
食の安全という言葉は、死語になったんでしょうか?