一般財団法人 野萩青少年育成財団

大祓詞の比較解釈と本田霊学

先行公開・2026年10月11日

第1回 前書き

本書の構成と読み方

本書は、佐藤卿彦先生の『顕神本田霊学幽斎記録篇』に収められた大祓詞の解説を軸に、『祝詞新講』『現代人のための祝詞-大祓詞の読み方』『善言美詞・祝詞解説』等の解釈を併記し、本田霊学との違いを検討するものである。中心となる第三章では、元原稿の詞章、現代語訳、字解、佐藤先生の解説、各書の引用、筆者の考察という配列を保った。対比のために置いた引用を取り除かず、同じ語句をいかに異なって理解するかを、読者自身が確かめられる構成とした。

第一章では比較の目的を、第二章では本田霊学の基本となる神観と祭祀観を述べる。第三章は元原稿を中心とする十二段の逐条比較であり、各段の末尾に「補説」を加えた。第四章以降では、逐条比較から浮かび上がる太祝詞事、祓戸四神、祓詞との関係、鎮魂と日常の祓いを取り上げ、論点を掘り下げる。

第三章では、文章の位置づけを「佐藤卿彦の解説」「比較資料の引用・紹介」「筆者の注・考察」という見出しで示す。佐藤先生の字解と解説、比較資料の引用・紹介には字下げを設け、筆者の考察と区別した。「比較資料の引用・紹介」には、引用をつなぐ筆者の説明を含む。直接引用の範囲は文中の引用符によって示し、引用元は書名と前後の説明で確認できるようにした。筆者の考察の中で文献を引く場合も同様である。追加の考察は「補説」「補記」と明示する。見出しは文章の区分を表すものであり、引用文そのものには含まれない。

表記は「大祓詞」「祓詞」に統一した。「天津祝詞」「太祝詞事」など、詞章中の語と一般名詞の「祝詞」はそのままである。元原稿に収められた引用の旧字体・神名・送り仮名は原則として残し、明白な誤入力と、原典で確認できた人名・神光神温の対応等を最小限訂正した。引用されている古典の文面も、引用者の表記として扱う。

参考文献のうち『本田親徳全集』『本田親徳研究』『顕神本田霊学法典』『顕神本田霊学幽斎記録篇』『古神道の秘儀』は資料として参照した。比較対象の三書等の引用は元原稿に収録された文章を継承しており、今回、各原著の版・頁まで再照合したものではない。新たな補説に付した頁番号は確認した書籍の印刷頁である。原稿に既存の引用と、増補時に確認した出典を混同しないため、巻末に参照方法を記した。

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