日々の暮らしの中に、自然への畏れと感謝がありました。
いのちへの敬いがありました。
目に見えない働きへの慎みがありました。
それが、大和心の根にあるものだと思います。
大和心とは、単に日本人らしさを誇るための言葉ではありません。
他国や他文化と比べて、自分たちの優越を語るための言葉でもありません。
むしろ、大和心とは、天地自然の中で人間がどのように生きるべきかを静かに問いかける感性です。
人間は自然の外に立っているのではありません。
自然を支配する存在でもありません。
人間もまた、天地自然の働きの中に生かされている一つのいのちです。
そのことを思い出す心が、大和心ではないでしょうか。
本書では、大和心を「大いなる和の心」として捉え直してみたいと思います。
人との和だけではありません。
自然との和。
神との和。
いのちとの和。
そして、自分自身の魂との和。
この大きな調和の中に、大和心の本質があります。
古神道、大和言葉、祓い、桜、四季、一霊四魂、惟神、神気浴。
これらを手がかりにしながら、現代に生きる私たちが、もう一度取り戻すべき日本人の感性について考えてみたいと思います。