2022-04-28 著者:小山一夫
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この書はインドの哲学者シャンカラ(AD 700-750)の教説書です。
「ウパデーシャ・サハースリー」とは、千の詩節からなる教説の意で、様々な古典を引き合いに出しながら、シャンカラ自身の説を述べています。
頷ける所と首を傾げる所の入り混じった内容ですが、ヨーガの真実を考察する際にいろいろな意味で参考になることは間違いないと思います。
『人は、光に照らされている身体を、誤って発光体である、と見做すように、見者(=アートマン)であるかのように現れている心(=統覚機能)を、『私である』『見者である』と考える。』
(岩波文庫 前田専学 訳)
古の聖者や賢者の言行録&著作などには、往々にして本人以外の人々による言葉が混入してしまうものですが、このウパデーシャ・サハースリーは、シャンカラ関係では「確実に真作と考えられる唯一のもの」だといわれている文献です。ですから彼の思想を知る上で欠かせない資料であることは疑いがありません。