2025-01-06 著者:小山一夫
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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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第3章 第三 見牛
序
従声得入、見処逢源
六根門著著無差、動用中頭頭顕露
水中塩味、色裏膠青
貶上眉毛、但非他物
声より得入(とくにゅう)すれば、見処(けんじょ)源に逢う
六根(ろっこん)門 著々(じゃくじゃく)差(たが)うこと無し、動(どう)用(よう)の中頭々(ずず)顕(けん)露(ろ)す
水中の塩味、色(しき)裏(り)の膠(こう)青(せい)
眉毛(びもう)を貶上(さつじょう)すれば、是れ他物(たもつ)に非ず
頌
黄*枝上一声声日
暖風和岸柳青
只此更無廻避処
森森頭角画難成
黄(こう)*(おう)鶯枝上 一声声
日暖かに風おだやかにして岸柳青し
只此れ更に廻(かい)避(ひ)する処無し
森々たる頭(ず)角(かく) 画(えが)けども成り難し
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見牛を妨げるもの
本書は、坐禅(瞑想)の極意について出来るだけ具体的に詳解しようという趣旨だが、技術の説明に入る前に、成否を分かつポイントについて説明しなければならない。これは今まで35年間にわたって成功例と失敗例を見てきた結論でもある。
人は、大きく分けて”才能がない”と”それ以外”に分かれる。”才能がない”というのは、どのようなケースか。過去に見てきた例を3パターン挙げてみよう。
① 背覚の人。自分の可能性を自ら閉ざしているタイプ。先入観や固定観念が強すぎる人。
② 向上心のない人。学ぼうという姿勢に真剣さが感じられないタイプ。
③ 求道心がない人。そもそも解脱そのものに興味がないタイプ。
これらに該当する場合は、どんなに頑張っても恐らく、「見牛」以上は期待できないだろう。ではこの”才能がない”という3例に該当しなければいいのかというと、そうではない。”それ以外”でも大成できないパターンが6例ある。
① 帰属願望が強い人。組織や団体などへの帰属願望が抜けないタイプ
② 依存心が強い人。権威、師、教義、信仰などへの依存心が強いタイプ。
③ 自己中心的な人。我執や我欲が強いタイプ。
④ 自己顕示欲の強い人。自分を良く見せたいとばかり考えて中身が伴っていないタイプ。
⑤ 特別だという意識の人。神仏から特別な使命を与えられていると思い込んでいるタイプ。
⑥ 技術のコレクターのような人。秘伝とか口伝の技術収集に熱心なタイプ。
感性が鋭く、勉強や修行に熱心であっても、この6パターンに該当する方はまず大成できないだろう。”磨く”とは余分なものを取り去ることなのだ。