一般財団法人 野萩青少年育成財団
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禅の十牛図 考-144

2025-03-05 著者:小山一夫

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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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第3章 第三 見牛


序
従声得入、見処逢源
六根門著著無差、動用中頭頭顕露
水中塩味、色裏膠青
貶上眉毛、但非他物

声より得入(とくにゅう)すれば、見処(けんじょ)源に逢う
六根(ろっこん)門 著々(じゃくじゃく)差(たが)うこと無し、動(どう)用(よう)の中頭々(ずず)顕(けん)露(ろ)す
水中の塩味、色(しき)裏(り)の膠(こう)青(せい)
眉毛(びもう)を貶上(さつじょう)すれば、是れ他物(たもつ)に非ず

頌
黄*枝上一声声日
暖風和岸柳青
只此更無廻避処
森森頭角画難成

黄(こう)*(おう)鶯枝上 一声声
日暖かに風おだやかにして岸柳青し
只此れ更に廻(かい)避(ひ)する処無し
森々たる頭(ず)角(かく) 画(えが)けども成り難し
 

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最後に、ヨーガスートラと仏教との関係について触れておこう。

 

ヨーガスートラが編纂されたのは、西暦400~450年頃だと言われている。この頃、インド仏教界では2~3世紀にナーガリュージュナ(龍樹)によって説かれた中観(空の思想)と、4~5世紀に確立したアサンガ(無着)、ヴァスバンドゥ(世親)の唯識思想が四つに組んでぶつかっていた。

 

この論争はなんと10世紀まで続き、最終的には中観派と唯識派の説を統合したかのような中観瑜伽派が形成される。唯識思想は、瑜伽行唯識学派がヨーガ(瑜伽)の実践の中に唯識の体験を得、教理にまとめたものだ。だからヨーガとの関わりは少なくない。また解深密経、如来蔵経、勝鬘経、涅槃経などの唯識系・如来蔵系の中期大乗経典が3~5世紀に成立したことも憶(おぼ)えておくといいだろう。


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