2025-05-08 著者:小山一夫
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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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第3章 第六図 騎牛帰家
序
干戈已罷、得失還空
唱樵子之村歌、吹児童之野曲
身横牛上、目視雲霄
呼喚不回、撈籠不住
干(かん)戈(か)已(すで)に罷(や)み、得失(とくしつ)還(ま)た空(くう)ず
樵(しょう)子(し)の村歌を唱(とな)え、児童の野曲を吹く
身を牛上に横たえ、目に雲(うん)霄(しょう)をみる
呼(こ)喚(かん)すれども回(かえ)らず、撈(ろう)籠(ろう)すれども住(とど)まらず
頌
騎牛迤邐欲還家
羗笛声声送晩霞
一拍一歌無限意
知音何必鼓唇牙
牛に騎(の)って迤邐(いり)として家に還(かえ)らんと欲す
羗(きょう)笛(てき)声声晩(ばん)霞(か)を送る
一拍一歌限り無き意
知(ち)音(いん)は何(なん)ぞ必しも唇(しん)牙(げ)を鼓(こ)せん
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こちらも原理的には全く同じだが、この「唵」を使う点について少し付け加えておこう。
”唵”とは、仏教の真言や、ヨーガのマントラの最初に出てくる言葉(例外あり)として知られているが、マーイトリ・ウパニシャッドではこの一語(音)を以って真我を動かすと言っている。
”唵”はヒンドゥー教やジャイナ教でも使われているし、中国でも「納棺の後に死者の極楽往生を願って唱える祈願文の最初に『唵』と唱える。」(「佛教語大辞典」)そうだ。
また日本では、神社の祭祀(顕斎)の際に必ず行う降神之儀と昇神之儀で「オー」と唱える。
降神之儀では神々の降臨を祈念し、昇神之儀では神々の昇神を祈念する。つまり祭儀の最初と最後の段で行なわれる重要な儀だ。ここで留意したいのは、降神と昇神で同じ「オー」でも発声方法が異なる点だ。ここで詳細は論じないが、興味のある方は調べてみるといい。どう違うのかについて、”なるほど!”と納得されることだろう。