2025-11-27 著者:小山一夫
原文保存・内容校閲前/画像は元サイトから読み込みます。
ヨーガとタントラについて技術的な側面から解説します。
(「ヨーガの極意」より)
***********************************************
この止滅と観照は、天台智顗(ちぎ)の「摩訶止観」にも通ずる考え方だと思いますが、ここで注目したいのは、「止滅」のあとに「観照」がくる点です。
ヨーガの定義が「止滅」であるならば「観照」はヨーガを超えたものなのでしょうか。心の作用が止滅した段階では、果たして、何が何を観照するのでしょうか。
それについて同書は様々な角度から説明を試みていますが、土台にあるのはサーンキャの二元論です。
しかしながら本章では、学者のように学問的に解説するのではなく、別の視座から体験に基づく具体的な説明をしたいと思います。なぜならヨーガを、ひとつの古典的な考え方にとらわれて、その延長線上でのみ研究したくないからです。
読者の方で、もしサーンキャの理論からヨーガスートラを読み解きたい場合には、その道の専門書をお読みください。本書では、古代インドの宗教的な解釈を出来るだけ避けるために、別の角度から、サマディのふたつの次元、つまりヨーガで到達できるサマディと、タントラのサマディの境地の違いについてリアルに考察したいと思います。