2026-06-08 著者:小山一夫
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昔書いた日記からいくつかアップします。
2003-4-26
「独行道」宮本武蔵
『独行道』は、武蔵が自分の短所を書いて壁に張り、座右の銘として常に自戒していたものとして知られる。
一、世々の道にそむく事なし
一、身にたのしみをたくまず
一、よろずに依怙の心なし
一、身をあさく思世をふかく思ふ
一、一生の間よくしん思わず
一、我事において後悔をせず
一、善悪に他をねたむ心なし
一、いずれの道にもわかれをかなしまず
一、自他共にうらみかこつ心なし
一、れんぼの道思ひよる心なし
一、物事にすきこのむ事なし
一、私宅においてのぞむ心なし
一、身ひとつに美食をこのまず
一、末々代物たる古き道具所持せず
一、わが身にいたり物いみする事なし
一、兵具は格別、よ(余)の道具たしなまず
一、道においては死をいとわず思ふ
一、老身に財宝所領もちゆる心なし
一、仏神は貴し仏神をたのまず
一、身を捨てても名利はすてず
一、常に兵法の道をはなれず
私はこれを見るたびに孔子の言葉を思い出す。
「仁者仁を語らず、礼者礼を語らず」と。
愛情深くない者は愛を語り、心に平和なき者は心の平安を語る。
真に愛、仁、礼を体現するものはそれ自体を意識することはない。
かの有名な「我事において後悔をせず」とは武蔵の至った境地ではなく、彼が目指す境地だったのだろう。