一般財団法人 野萩青少年育成財団
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中国医学 考―35

2026-08-27 著者:小山一夫

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昔書いた日記からいくつかアップします。

 

 

次によくテレビや健康雑誌で、「OOを食べると癌にならない」とか、「XXは癌になり易い」とか、動物実験データなどを並べて囃子立てているが、果たして本気にして良いのだろうか。


西洋医学では動物実験を頻繁に行うが、中国医学はあくまで人間を研究対象としており、動物実験での結果については明快に解釈を区別している。生薬学や食餌法について、操作定義での判断をベースとする以上、人間と動物の基本条件の相違を考慮する必要があるのは言うまでもない。


例えば、ある食材に発癌性がある物質が含まれていると推測され、マウスを使った実験がなされたとしよう。結果を判断する場合に忘れてならないのは、まずその投与された量と期間である。同じ10グラムであっても、また同じ一年間であっても人体とマウスでは意味が全く違う。


量的な観点から体重との比較も必要だし、投与された期間がその寿命に対してどのくらいのウェートを占めていたかも判断基準の一つとして考慮すべきである。例えばマウスに一年間投与し続けたとすれば、その寿命のおよそ半分に相当する。また平均体温其の他基礎的な条件も大きく異なる。


つまり、動物実験でその寿命の半分に相当する期間に、一日の摂取量の10%に当たる量を継続して与えた場合、単純にその結果を人間に当てはめて、健康に良いとか悪いとか判断して良いものだろうか。どちらの場合も、日常の生活ではありえない程のものすごい量を食べさせているのだから、その意味でも非現実的であろう。その様な基礎条件を無視して、一方は脅しのテクニックに使われ、他方は効果の宣伝に使われているのが現状であろう。
 


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