一般財団法人 野萩青少年育成財団
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アスリートバイブル―15

2026-09-15 著者:小山一夫

原文保存・内容校閲前/画像は元サイトから読み込みます。

昔書いた原稿からいくつかアップします。(「アスリートバイブル」より)

 

 

13.卓越した集中力とその制御


スポーツや武道における集中の意味とは何だろうか。私はこれについて、精神と肉体の両面から考えるようにしている。先ず始めに精神の集中について考えてみたい。


坐禅のように静的な集中力も大事だが、アスリートにとっては、激しい動きの中で如何に集中力を維持し続けるかという「動的な集中力」が必要になる。この場合、血液中の酸素濃度を安定させる事だけでなく、ストレスに耐えられるだけの脳の耐久性と、広い範囲での集中を可能にするための特別な意識制御のテクニックが要求される。武道や格闘技のみならず、サッカーやバスケットなどの集団競技の場合、特に次の2種類の集中方法(同時に行なう)を忘れてはならない。


① 一点に集中し絶対に途切れないように心掛ける事。
② レーダーのように周囲360度に意識を配ること。


ひとつのターゲットに集中するのは、能動的集中法だが、これはそれほど難しいことではない。戦闘機のロックオンではないが、一度照準をロックしたなら絶対に見失うことなく、ずっと追い続ける。万一、相手が視界から消えても即座に再セットアップし補足する。この時に重要なのが②の受動的集中法だ。攻撃中であっても絶対に防御への意識集中を忘れてはならない。


大きさの異なる対象・範囲へ同時に集中することで感覚を鋭利に研ぎ澄まし、微細な変化すら逃さない野性レベルの極限の集中力とそれを持続させる脳のパワーを是非身に付けて頂きたい。短時間の集中ならそれほど難しくはないだろうが、激しい動きの中で複数の集中を継続的に維持し続けることがここでの課題なのだ。


また、精神的集中と共に肉体的集中もまた重要なテーマだ。精神面での集中がロックオンとレーダーの2つの概念を要求するように、肉体面でも2種類の概念を考える必要がある。


まず第一に全身の隅々まで、手の指先から足先までくまなく意識を張り巡らしておかなければならない。とくに総合系の場合などは此の点が大事だ。意識のレーダーだけでなく、全身の様々な部分が所謂触覚のように、研ぎ澄ました感覚を持って、相手の動きや意識のもち方を察知するように心掛けるわけだ。


そして、もうひとつの肉体的集中力とは、瞬間的な力の爆発を起こす局所的な集中力だ。
 


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