本当にその男性がたのもしい人であり、立派な信念を男らしい希望を持って居るなら、飛び込め、どんどん踏み込んで應援してあげなさい。
「貴方はお仕事に没頭して死になさい。生活より先にお仕事よ、若し途中で倒れたら、子供達にその仕事をやらせるまでよ」と言う事、「お前の為に何も残さないが子供達が俺にかはってお前の老後を楽しくしてくれる様に仕様」これが二人の理念であったら素晴らしいではないか、
「あの人は立派な人なんだ、尊い才能を、仕事を持って居るのだ、途中で倒れたら大変だ」とまで思ったら、踏ん込んで應援したら良いではないか、四周から反対される、悪口も云はれる、それでも、「いゝえ、あの人は此の様ないゝところもある人なんです、こんな希望をもって居る人なんです、あの方の才能と生命が惜しいんです、」と叫び切れる程、大きい相手なら飛び込め、そして、自分の恋に殉ずるのだ。これこそ、徹底した恋愛であり、又、女としての「よろこび」と強さを感ずるのだ。
「プラットホームで泣いてゐた、人目にかくれて見送った、悲しい人を知らないか」とかの唄があるじやないか。本当に恋に生きる覚悟なら、其処までの女の強さがあっても良いじやないか、
堤千代の小説だったかと思う、戰爭中の小説だから、完全な戰時色だが女のこころを見せる良いのがある、
