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「俺はこう思う」 三日坊主-5

著者:若月佑孔 / 元ブログ投稿日:2025-04-29

 

あるお母様が大学を卆業した立派な息子さんを連れて挨拶に来た。


俺は君の大学卆業なんかほめないよ、大学出なんかウジャウジャ居るんだ、只、俺は君をほめる気に入ったところがある、それは大学の四年間を劍道をやり通した事だ。これから四、五年、竹刀をかついで警察の道場廻りをやりなさいよ、まだまだお父様のスネは噛れるんだから、と云ったら、お母様があきれて、「とんでもない先生のところへ連れて来て終った」と笑った。本当なんだ。俺も何年間かオマハリと道場で撲り合った。君もそれをやるがよい、何故なら、君が大学で掴んだ特徴はそれだからさ、それの仕上げが必要なんだ。大学を出ると、みんなインテリの腑抜けになって居る、理屈が多くなって、何事にも「飛び込んでやってみる」馬鹿さが無くなってゐるんだ。


今、この柔らかいままに、大会社に就職して、サラリーマンの型にきっちりとはめられ、はまって、ネクタイを上手に結んで、大きな赤かばんを下げて、次には女房を貰ひ、ガキが出来て、ソラ、御兩親は安心するさ、然しその頃は意気地なしのコスッカライ奴になって居るさ、何かで会社をやめさせられたりしたら、もう、荒浪の世間で食へない、世の中を恐ろしうて、出されたら大変だから、会社奉公が第一第一、上役、課長の鼻息を気にして、扏に噛り付いて終うより仕方なくなって終う、
 

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