昔、京都の有名な茶人に招かれた易者が云った。「貴方は五十才から乞食になる」
茶人驚ろいて曰く、「何故か貴方はまだ私の手相も人相も見てゐないではないか」、
「否、それは見る必要もない。貴方は先に、私に云った、私は五十を過ぎたら乞食になるさと、たこへそれが坐興のじよう談にせよ、それは貴方の眞實の言葉と声なのだ」と、案の定、その茶人は、五十才を過ぎると、急に妻子と別れ、戝を失って、路頭に迷ふ様になった。
一軒の家、一つの家族の中で明るい言葉の人が居たら、其の人は福の神である、暗い言葉の人がゐたら貧乏神である。
貴方は福の神になりたかったら、明るく喋るだけだ。
