さて、ヨーロッパでは如何、ドイツに、佛蘭西に、英吉利西にそれがあるか、残念乍ら「無い」ドイツのゲルマン民族の、フランスのフランク民族の英国のアングロサクソン民族の個有のものはあるか、?残念乍ら無い、それはキリスト教の蔓延が今から二千年前に完全に破壞し払拭し去って居るのである。
そのキリスト教以前のゲルマン民族の、フランク民族の宗教が残って居るか、祭祀が残って居るか、一つも残ってゐないのである、新興宗教としてのキリスト教は、ローマ文明と一致して、ゲルマン民族の個有の文化を破壞し去り、フランク民族の宗教を跡片もなく拭ひ去り、アングロサクソンの古来の風格を奪ひ取って捨てて終ってゐる。
だから、キリスト以前のドイツ、フランスの歴史は不明である。だから、西洋史を研究してごらん、ローマ史から初まって、ゲルマン、フランクアングロ民族は野蛮の民族として説明されてゐるに過ぎぬではないか、個有の民族の「意識」を新らしい宗教の侵入で失った国は、それで過去の歴史は完全に失うものである、ドイツ、フランス、スペイン、イキリスの文化はそれ以後、自分達で造り上げた新らしいものである。木が切られ、残された芽が、根から出た様なものであるが、その根が本当のものかどうか、丁度パキスタンの住民が新らしい文化、を持ちかかって居る様なものではないか、民族的な回復にあこがれることは、第三国家への復帰ともなり、侵略して来た文化への抵抗なのである、此の様にして宗教改革も行はれ、又、革命も行はれ、第一次世界大戰、第二次世界大戰も行はれた、ヒットラーの叫んだ全体主義も、新らしきドイツの神話も民族性復帰への動きではないか。
